震災から7年目を迎えて

震災から丸6年が過ぎました。今年は穏やかな日でした。県内各地では慰霊や6年間の復興の軌跡を振り返るイベントが催されたようです。

浪江町や富岡町の一部、飯舘村、川俣町山木屋地区はこの春に避難解除となります。その地域に住み避難生活を強いられた3万2千人もの方々がやっとふるさとに帰ることを許されるのです。
しかし除染が進んだとは言え、生活環境、医療、仕事、教育など住民の不安は絶えません。昨年避難解除された南相馬市小高区、葛尾村などでも帰還者は全人口の1割程度にとどまっています。解除になったとはいえ帰還のハードルは決して低くありません。
この地域の住民にとって復興はやっとスタートラインに立ったのです。復興2年目といってもよいでしょう。

ましてや農業を生業にする人にとって、長年放置されてしまった農地を元に戻さねばならず、放射能とも引き続き向き合い続けなければなりません。さらに地域のコミュニティがなければ営むことの難しいことを考えると、農業の復興の道は非常に厳しいといえるでしょう。

しかし残念ながら震災の記憶は急激に風化しています。政府は震災発生日に合わせた恒例の首相の記者会見を今年から中止し、さらに追悼式では復興が順調に進んでいることをアピールして「原発事故」の文言も使いませんでした。
であるならば、私たちは復興がまだ道半ばであることを、被災地からのメッセージとしてもっと多くの方々にしっかりと伝えなければいけません。

そのために福島県有機農業ネットワークでは、刻々と変わる福島の復興の状況と、様々な課題に直面しながら奮闘する農家と触れ合う場を、特に浜通りで創ることを使命と考えます。
そこで2017年に南相馬市鹿島区に体験交流施設を開設し、県内外の消費者と浜通りの農家とを結びつけるための様々な事業を予定しています。鹿島区の障がい者支援をしているNPO法人あさがおさんと協働でコミュニティカフェの運営も行います。少しでも多くの方が福島県、そして浜通りを訪れてもらい、農家と交流してもらう場を創りたいのです。

復興はただ震災前の姿を取り戻すことではありません。原発事故による放射能汚染の克服という高い試練を乗り越え、生産者と消費者、弱体化した地域コミュニティの再生のための新しい仕組みを創生する。原発事故という未曽有の事態に直面したからこそ、私たちにはできることがあると信じています。

そのためには引き続き皆様のご支援、ご協力が必要です。この一年も福島の農家、そして福島県有機農業ネットワークの活動を支えて頂きますようお願い申し上げます。

理事長 浅見彰宏
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